国際財務報告基準(IFRS)アップデート

SASBスタンダードが改訂されました(2023/12/26)

IFRS財団は2023年12月19日に、国際的な適用可能性の向上を目的としたSASB®スタンダードの改訂を公表しました。今回のSASB®スタンダードの改訂は、本年5月に公表された公開草案「SASB®スタンダードの国際的な適用可能性を向上させるための方法論及びSASBスタンダード・タクソノミのアップデート」に寄せられたフィードバックを反映した改訂の方法論に従ったものです。

Download SASB® Standards
https://sasb.org/standards/download/?lang=ja-jp
(2023年版の翻訳は現在進行中、2018年基準の日本語訳は上記サイトでダウンロード可能です)

2023年6月に、SASB基準内の気候関連コンテンツが、IFRS S2 気候関連開示に伴う業界ベースのガイダンスに合わせて修正されました。2023年12月には、ISSBが「SASB基準の国際適用プロジェクト」と関連して、SASB基準の非気候関連コンテンツを修正しました。2023年12月の更新に関する結論の根拠は下記からダウンロードできます(PDF)。

https://www.ifrs.org/content/dam/ifrs/project/international-applicability-sasb-standards/basis-for-conclusions.pdf

IASBが債務と資本の両方の特徴を有する金融商品に関しての企業の財務報告における課題に対処するための修正案を提案しました(2023/11/29)

国際会計基準審議会(IASB)が、債務と資本の両方の特徴を有する金融商品に関しての企業の財務報告における課題に対処するための修正案を提案しました。この修正案は、IAS第32号「金融商品:表示」の枠組み内で、企業が負債性金融商品と資本性金融商品をどのように区別するべきかに焦点を当てています。

公開草案における提案は、IAS第32号、IFRS第7号「金融商品:開示」及びIAS第1号「財務諸表の表示」を修正するものとなります。コメント期限は2024年3月29日です。

Financial Instruments with Characteristics of Equity Proposed amendments to IAS 32, IFRS 7 and IAS 1 [PDF]
https://www.ifrs.org/content/dam/ifrs/project/fice/exposure-draft/iasb-ed-2023-5.pdf

公開草案「資本の特徴を有する金融商品」の日本語訳(企業会計基準委員会)[PDF]
https://www.asb.or.jp/jp/wp-content/uploads/20240112_01.pdf

提案内容は以下のとおりです。

  • 企業が債務と資本を区別するのに役立てるため、IAS第32号の基礎となっている分類の原則を明確化する。
  • 債務と資本の両方の特徴を有する金融商品の複雑性をさらに説明するための情報を開示するよう企業に要求する。
  • 普通株式に帰属する金額(純損益及び包括利益合計を含む)について(資本性金融商品のその他の保有者に帰属する金額と区分して)、新たな表示の要求事項を公表する。

リリース:https://www.asb.or.jp/jp/ifrs/press_release/y2023/2023-1129.html

IASBセミナー「IFRS会計基準を巡る最新動向」のアーカイブ動画が公開されました(2023/11/24)

2023年10月30日に開催されたIASBセミナー「IFRS会計基準を巡る最新動向」のアーカイブ動画が公開されました。視聴期限は2024年2月28日(水)までとなっています。

こセミナーでは、IASBが取り組む活動・プロジェクトの最新動向についての他、「リース」及び「財務諸表における気候関連及びその他の不確実性」がテーマとして取り上げられています。

FRS会計基準を巡る最新動向
日本公認会計士協会 公益財団法人 財務会計基準機構 共催
https://www.cpd.jicpa.or.jp/page/jicpa-iasb/index.html

リリース:https://jicpa.or.jp/specialized_field/ifrs/information/2023/20231124eag.html

IASBがIFRS会計基準及び付属のガイダンスの狭い範囲の修正案を公表しました(2023/9/12)

修正案は、以下の各基準書における明確化、簡素化、訂正又は一貫性を改善するための変更を含んでいます(コメント期限:2023年12月11日)。

  • IFRS第1号「国際財務報告基準の初度適用」
  • IFRS第7号「金融商品:開示」及びそれに付属するIFRS第7号に関する適用ガイダンス
  • IFRS第9号「金融商品」
  • IFRS第10号「連結財務諸表」
  • IAS第7号「キャッシュ・フロー計算書」

https://www.ifrs.org/projects/work-plan/annual-improvements-vol-11/ed-annual-improvements-vol-11/
公開草案「IFRS会計基準の年次改善―第11集」(日本語訳)
https://www.asb.or.jp/jp/wp-content/uploads/20230927.pdf

IAS第21号「外国為替レート変動の影響」の修正(通貨が他の通貨と交換できない場合)が公表されました(2023/8/15)

国際会計基準審議会(IASB)がIAS第21号「外国為替レート変動の影響」の修正を公表しました。
この修正は、通貨間の交換可能性の欠如の会計処理における実務の不統一に関する利害関係者のフィードバック及び懸念に対応するもので、通貨が他の通貨と交換できるかどうかの評価、及び、交換できない場合に使用すべき為替レート及び提供すべき開示の決定において一貫したアプローチを適用することを企業に要求するという内容です。
この修正は2025年1月1日以後開始する事業年度に適用されます。早期適用も認められています。

新しい要求事項及びそれらがもたらす便益について
Webcast: Lack of Exchangeability (Amendments to IAS 21)
https://www.ifrs.org/projects/completed-projects/2023/lack-of-exchangeability-research/webcast-lack-of-exchangeability-amendments-to-ias-21/

リリース:https://www.asb.or.jp/jp/ifrs/press_release/y2023/2023-0815.html

教育的資料「気候関連事項が財務諸表に与える影響」が公開されました(2023/7/4)

IFRS財団が、企業がIFRS会計基準を適用して財務諸表を作成する際の気候関連事項の考慮方法を決定するのに役立てるために開発された教育的資料の更新版を公表しました。

[Educational material] Effects of climate-related matters on financial statements
(気候関連事項が財務諸表に及ぼす影響)
https://www.ifrs.org/content/dam/ifrs/supporting-implementation/documents/effects-of-climate-related-matters-on-financial-statements.pdf

Climate-related and Other Uncertainties in the Financial Statements
(財務諸表における気候関連リスクに関するプロジェクト)
https://www.ifrs.org/projects/work-plan/climate-related-risks-in-the-financial-statements/

教育的資料「気候関連事項が財務諸表に与える影響」日本語訳(asb)
https://www.asb.or.jp/jp/wp-content/uploads/20230908.pdf

ASBJががIASB公開草案「金融商品の分類及び測定の修正(IFRS第9号及びIFRS第7号の修正案)」に対するコメントを公表しました(2023/7/3)

ASBJが、IASBの公開草案「金融商品の分類及び測定の修正(IFRS第9号及びIFRS第7号の修正案)」に対するコメントを公表しました。

[PDF]IASB公開草案「金融商品の分類及び測定の修正(IFRS第9号及びIFRS第7号の修正案)」に対するコメント
https://www.asb.or.jp/jp/wp-content/uploads/20230703.pdf

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